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#7『“地域に根ざす”ってどういうこと?』
2025 / 06 / 25


まだ答えは出ていないけれど、模索し続けている
「地域に根ざす」。言葉にすれば簡単ですが、実際に何をすれば“根ざした”と言えるのか、自分の中ではまだ答えは出ていません。農園を始めると決めたときから、「臼杵という土地と一緒に生きていきたい」という思いはずっとあります。ただ、その思いをどんな形でカタチにすればいいのか、今も日々模索しています。
農業も飲食も、結局は“人”との関係性で成り立っています。自分だけが一生懸命やっていても、それが周りに届いていなければ、地域に必要とされているとは言えない。だからこそ、地域の方々とのつながりを大事にしたいと思っていますし、実際に行動としても少しずつ取り組みを始めています。
今年から始める“地域の子どもたち”への招待
今年から、近隣の小学校や保育園に声をかけて、子どもたちを無料でブルーベリー狩りに招待するという取り組みをスタートします。
きっかけは、自分の子どもが楽しそうにブルーベリーを摘んで、その場で食べている姿を目の当たりにしたことでした。よく考えれば、子どもたちが“本物の果実”を木から摘んで、そのまま食べる機会って、本当に少ないんです。今の時代、スーパーでパック詰めされた果物を買うのが当たり前。どこで、誰が、どんな思いで作ったのかに触れる機会は、ほとんどありません。
だからこそ、この農園での体験を通じて、「自然ってすごい」「農家さんってすごい」「食べ物ってありがたい」そんなふうに少しでも感じてもらえたら嬉しい。これは収穫体験というより、“記憶に残る時間”をプレゼントするような気持ちで取り組みたいと思っています。
地域の行事には、積極的に顔を出すようにしています
地域の夏祭りや防災訓練、清掃活動など、できる限り時間を作って参加するようにしています。
もちろん、事業や家族のこととバランスをとるのは簡単ではありません。でも、地域の人たちと顔を合わせ、話をして、「最近どう?」と声をかけ合うことこそが、地域に“根ざす”ということの一歩なんじゃないかと感じています。
僕のような新規就農者や移住者が、地域に自然と溶け込んでいくのは時間がかかります。だからこそ、地道に一つずつ、信頼関係を築いていくしかないと思っています。
“地域に根ざす”というのは、恩返しのような気がする
思えば、今僕が農園をやれているのも、この臼杵という地域に生まれ、育ててもらったからです。祖父が土地を残してくれていたことも、地域の方々が応援してくれることも、すべて「与えてもらったもの」。だからこそ、今度は自分が与える番なのかな、とも思うのです。
農園を通じて、地元の子どもたちに豊かな体験を提供すること。カフェを通じて、地元食材をもっと好きになってもらうこと。そういったひとつひとつの小さな行動の先に、「この地域で育ってよかった」と思ってもらえる未来がつながれば、本当に嬉しいです。
“根ざす”ことは、焦らずゆっくり、続けていくこと
最近思うのは、「地域に根ざす」って、派手なことをするんじゃなくて、日々の暮らしや営みを“ちゃんとやる”ことの積み重ねなんじゃないかということです。
あいさつをする、ありがとうを伝える、困っている人がいたら声をかける。当たり前だけど、意外と見落としがちなことを、丁寧にやっていく。それが回り回って、信頼になっていく。
焦らなくていい。時間がかかっても、誠実にコツコツと積み上げていけば、少しずつ「根」が張っていくんじゃないかと思っています。
まだまだ「地域に根ざしている」なんて、胸を張って言える状態ではないかもしれません。でも、地域の方々とのつながりを大事にしながら、これからもずっと臼杵で挑戦を続けていきます。
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